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  AMIGO(小林伴子・後援会)
  会報「AMIGO」
     
「フラメンコへの招待」
Vol.03(1995年11月13日発行より)
日本人がなぜスペインの伝統芸能フラメンコをこよなく愛するか?という疑問に答えるには悠久のフラメンコの歴史を見ていかねばならない。

情熱的でかつエキゾチックなフラメンコの原点は遠く中世の中央アジアのジプシーたちに始まる。彼らは戦乱に追われるように西へと移動を始める。

現在もその生活形態にその特質を残す流浪の始まりである。

ジプシーたちが幾多の苦難の後、スペインに到達したのは15世紀初め、スペインは永年のイスラム支配の最終期に入っていた。

彼らは家畜の売買やいかけなどを業としながら、演芸にも独特の才能を見せた。中央アジアから持ってきた感傷的なメロディーはスペイン南部アンダルシアの民謡と融合し、新しい、魅力的な旋律を作り上げた。

フラメンコの原形である。

photo:Y.SAEKI
一方、中央アジアのメロディーはシルクロードを伝って中国、朝鮮半島に渡来し、ついには玄海灘を越えて、日本にも辿り着いた。日本各地に残る追分節の哀調や歌謡曲の節回しにその名残りを見ることになる。

つまり中央アジアの旋律が西に流れて、スペインのカンテ・ホンドやポルトガルのファドとなり、東に伝わって、朝鮮や日本のセンチメンタルなメロディーとなった。歴史をたどればフラメンコも日本のフォークロレも一緒の誕生の地に行きつく。

そんな理由から、おそらく本場スペインを省けば、日本ほどフラメンコに熱心にかつ本格的に取り組んでいる国はないだろう。

フラメンコは明らかに日本において市場と芸術性を獲得したのである。その背景には潜在的なメロディー・ラインの共通性と同時に、あらゆる芸術分野においての異文化交流、”融合”時代の到来が考えられる。
 
 
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